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特別刑務所(仮)

第20章 現在。

こんこんこん。

え、あれ?嘘。
いないと思っていたのにまさかいたの?
いきなりトイレのドアをノックされ挙動不審になる。
とにかく冷静を装い返事をする。


「入ってます。」
「・・・知ってるよ。腹壊したのか?」
「あ、はい。ダムが決壊したかのように水状の何かが放流されております。」
「薬あるから、その放流が少しでも和らいだら出ておいで。」
「あ、うん」


よかった。
聞かれてないようだ。
九条の声から察するに怒っている様子は伺えない。


「あ、そうそう、薬は激苦の粉薬だから。ま、俺なんて鬼畜で、悪魔で、性欲魔のハゲ野郎だから、そんな薬しか出せないけど、瑠依は飲めるよね?」
「はい。」


怒ってたー
てか、聞かれてた・・・
やばい。ヤバイよこれ・・・
俺死ぬわ。さようなら皆。

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