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特別刑務所(仮)

第8章 狩野。

上空には報道のヘリをあわせ、5機。
下に配備された警察ざっと見積もって50人。
中の警備は10人ほど。
ギャラリー多数。
今夜の獲物は赤色に輝く幻の宝石。
細工は粒々。いつも通り予告時間ぴったりに盗む。
いつまでも悩んでいても仕方がない。そう自分に言い聞かせ、宝石が展示されている天井裏まで潜り込んだ。

「総員気を引き締めろ!やつがそろそろ来る頃だ!」

その声に室内の空気はより一層緊張感が増した。
そして、予告時間。
催眠ガスを投げつけ、宝石の防犯システムを破壊し宝石に手をかけたその時、ガチャン!と音がした。
宝石をつかんだはずの手に鈍く光る手錠がはまっている。

「室内換気!
残念だったな。これで貴様も年貢の納め時だ!観念してその面拝ませてもらうぞ。」

室内に充満したガスが換気されていく。
ガスマスクをつけた隊員たちに囲まれ自分のマスクをはずされた。

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