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わたし金沢 零（かなざわ れい）。
今日から中学3年生になる。

つまり、新しいクラスです。

名簿順に席にすわり周りを見渡してみる。
さすがに3年なので知っている顔はたくさんいるなぁ。
「うちと零、同じクラスだぜぃ☆」
少々男の子っぽいしゃべり方だけど、顔は
このクラスで一番可愛いんじゃないかと思うほどの美少女 岩崎 芽衣。
わたしの親友！
「やったぁ！芽衣と一緒なんだ！」
「… ところで、いい人いたかい？」
芽衣はめをキラキラさせながら言った。
「ううん。てか、わたしそう簡単には人を好きにならないし…」
「零は昔からそうだよな～」

そう。わたしは恋をしたことがない。
周りの人は軽い恋をして楽しんでいるようだけど、わたしには理解できない…。

とか、考えながら前の方を見た。
そして私の斜め前の席に座り、本を読んでいる男子が目に入ってきた。
その人は黒髪で肌が白くて鼻が高かった。
「キレイな横顔…」
無意識に呟いた。

彼の名前は、富岡 駿。
初めて同じクラスになった。
名前しか知らない…。