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片思い

第3章 切ない思い。

毎日見てるだけで何も変わらない日々
だった。
奥手な私は何もできないでいた。

もちろん周りにもバレていない…
そう思ってた。


わたしは1人、次の教科を準備していた。
そこに太田くんが近づいてきた。
(まぁ、私に用があるわけないか。)
だが太田くんは、私の目の前で止まった。
「…?」

「なぁ金沢ってさ駿のこと見すぎじゃね?」

私の心はドクンと跳ねた。
(バ、バレてたの!?)

すぐ近くに富岡くんはいる。
富岡くんは、自分の名前に反応してこっちを見た。

初めて目が合った。
ヤバい! みられてるよぉ(涙)

「そんなわけないじゃん。」

パニックになりながらも顔はポーカーフェイス。 我ながら凄いと思う。

「なんだ。 そっか。」
太田くんはどこかに行ってしまった。

「はぁぁぁぁぁ…」
一気に緊張から解放された。

わたし、なんてとこ言っちゃたんだろう…
ますますダメじゃんかぁ…(涙)

もっとアピールしなきゃいけないのに
私ったら恥ずかしがって…

こんな自分が嫌になってくる…

富岡くん本当は好きなの…
大好きなの…。 気付いて…。
なんか、涙でてきた…

「零ー…って、ぇぇぇぇ!?どどどどーしたの??」

「な、なんでもないよ! あくびしすぎ
ちゃった(笑)♪」

おどけてみせながら言う。
私、ちゃんと笑えてるよね…?

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