妖魔滅伝・団右衛門!
第11章 あとがき
去年の秋から始めて、気が付けば年を越し。意外と長い付き合いになりましたが、「妖魔滅伝・団右衛門!」ようやく完結しました。
このお話はそもそも、「団右衛門は退魔師・犯人は八千代と鬼・鬼にトドメを刺すきっかけは精神攻撃」という大ざっぱすぎる主軸だけを元に書き始めた作品でした。一話を書いている時点では「嘉明がスライムとかタコみたいなゲスト妖怪にさらわれて、エロい事されながら団右衛門が妖魔滅伝」みたいなお話のつもりだったのです。
が、加藤嘉明という人物は、色んな事に無頓着ですが、戦にだけはこだわる男です。その嘉明がさらわれまくって無様な姿を晒すのは嫌だな……と思い、ストーリーが大分鬼一本に絞られました。清正回なんかは、初期の構想を引きずってる感じがよく出てますね。
しかしこの行き当たりばったりな作りのため、パワーインフレが起きてしまいました。嘉明と団右衛門が組んだ時点で鬼を圧倒してしまったため、八代のパワーアップが必要になってしまったのです。
それで急遽生け贄になってしまったのが、馬番の太助君。こんな展開になるならもっと早く出して、ちょっとは良い思いをさせてあげたかったですね。