テキストサイズ

A heart and wound

第6章 揺らぎ

翔「…不安にさせちゃってごめん。
俺…雅紀が誰よりも大切だよ。…絶対離さないし、離れない。」

…不安にさせてごめん。

俺は、雅紀の恋人で。

なによりも、誰よりも大切な人で。

…守らなきゃいけない存在なのに。

雅紀を、これ以上不安にさせて、傷つけたら、ダメだ。

雅「ねぇ…ちゅーして。」

翔「いいよ…いくらでも。」

俺は、そう言って顔を上げた雅紀に、触れるだけのキスを落とした。

離そうとした俺の唇を、雅紀が追いかけてきて、再びキスをする。

気付けば、俺は組み伏せられ、キスも濃厚な甘いものに変わって。

翔「ん、はあッ…ま、さき…」

雅「…ん、ごめっ…止めらんない…」

翔「あッ…だ、いじょぶ。…やめないで…」

何度も角度を変えて、お互いの舌を絡め合う。

俺の頭の中は、もう雅紀のことでいっぱいで。

…夢のことなんて、忘れていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ