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A heart and wound

第6章 揺らぎ

和「それは…違うよ。

確かに、罪悪感はあるよ?
…2人の気持ち、知ってたのにって。

だけど、苦しんでる翔さんをほっとけなかったのも事実だし、翔さんに誤解されるような態度とって、苦しめてた潤に腹が立ってたのもあった。

…じゃなきゃ、あんな自分から苦しみにいくような関係になろうとは思わない。

だけど、そのことは後悔してない。

気持ちを伝えなかったことは、ちょっと後悔してるけど。

でも、これは自惚れかもしれないけど、俺だったから、あの頃不安定だった翔さんを支えられたんだって思ってる。

それで…相葉さんだから、翔さんは、今笑えてるんだと思うんだよ。

俺は…それで充分。

だから、ちゃんと、翔さんは忘れる。それで、潤と向き合うって、決めたんだよ。」

そう言うと、ふふ、と笑って、大野さんが口を開いた。

智「俺はね?ずっーと、翔さんが、相葉ちゃんが幸せなら、って思ってた。

…けど、この前寝てる翔ちゃんに、キスして。
俺、この人が欲しいって思った。

いい人のフリするの、もうやめようって思ったんだ。

…ねぇ?ニノも本当は思ってるんじゃないの?俺の方が、相葉ちゃんよりも幸せにできるって。

…俺の方が何倍も好きなんだって。」

和「確かに…前は思ってたこともあった。

けど、そんなこと、考えたって無意味でしょ?

好きの度合いなんて、人によって違うし、俺の方が幸せにできる、なんてこと比べることじゃない。
だって、そんなの本人の気持ち次第じゃん。
そんなの、一方通行だし、独りよがりな考えだもん。

…そんなの、大野さんだって分かってるはずでしょ?」

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