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A heart and wound

第6章 揺らぎ

雅「はい、洗えた。…もう片方も、ね?」

そう言うと、こくんと頷いた。

…なにそれ、可愛すぎるんだけど。

もっかいちゅーしていいかなぁ?

持っていた方の足をそっと下ろすと、もう片方を持ち上げて、洗い上げる。

雅「あとは、背中ね?」

後ろに回って、洗う前に背中にキスを落とし、そこに吸い付く。

翔「あッ…ちょ、まさきっ…」

雅「付けちゃった♪」

まだ真新しい紅い跡をなぞる。

翔「も…バレたらどうすんの。」

雅「大丈夫だって。」

翔「雅紀、楽観的過ぎ!」

雅「んふふ♡」

それから丁寧に、背中を洗っていく。

翔「…ッ!…ん…んん…」

声、我慢してる感じが、なんていうの?

征服感?優越感?

…なんか好き、なんだよねぇ。

雅「はいっ、終わり♪」

翔「う、うん…」

なーに、物足りなげな顔してんの。

…翔ちゃんが、本気で嫌がってないのは分かってたけど。

そんなに煽んないで欲しいな。

…止まらなくなるから。

翔ちゃんの体をシャワーで洗い流すと、自分の体も手早く洗った。

バスタオルで翔ちゃんを包み、抱き上げてリビングに連れて行った。

翔「…なんか、ごめんね?」

ソファに下ろして、体を拭いてあげてると、申し訳なさそうな顔をして、そう言った。

俺は、髪を拭く手を止めて、翔ちゃんの頬を両手で挟んで、額をくっつけた。

雅「俺がやりたくてやってるんだからいーの!」

そう言って、ニッと笑うと、翔ちゃんも照れ臭そうに笑った。

結局、食事が出来たのは2時ごろで、翔ちゃんは、堕落だ!なんて言って嘆いていたけれど、俺はこういう時間、結構好きなんだよな〜

それに、翔ちゃんもこの時間を楽しんでくれてるって知ってるよ?

…翔ちゃんの分刻みスケジュールで出掛けるのも、もちろん好きだけどね?

楽しそうな翔ちゃんが見れるから。

…結局は一緒にいれるだけで、いいんだろうね?

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