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A heart and wound

第6章 揺らぎ


智「俺がちょっと揺さぶったくらいでダメになるようなら、相葉ちゃんと翔ちゃんはその程度だったってことでしょ?

本当は相葉ちゃんも感じてるんじゃないの?
…翔ちゃんの心は本当は自分には向いてないってこと。」

俺は、ぐっと拳を握りしめた。

雅「…ふざけんなよ。
リーダーに俺らの何がわかんの?

…翔ちゃんが、松潤のことでどれだけ苦しんでたか、わかんだろ?
…好きでもないやつと、体の関係持つことでしか、心の均衡を保てない辛さは、リーダーが一番わかってあげられるんじゃないの?

確かに、最初は松潤のこと、忘れられてなかったけど…今は違う。

俺のそばで、幸せそうに笑ってくれるんだよ。
…もう、苦しめないでくれよ。
俺らのことは、ほっといてくれよ。」

智「…本当にそうかな?

確かに、少し前まではそうだったかもね。
でも…翔ちゃんの気持ちは、今確実に揺らいでるよ。
…それに乗じて、ニノや松潤の気持ちも揺らぎ始めてる。
もちろん…相葉ちゃんも、俺も。
ねえ?ほんとは気付いて…」

雅「それでも!

…それでも、俺にはもう翔ちゃん無しの生活なんて、考えられないんだ。
だから、だからさ…」

俺は、俯いてぎゅっと目を瞑った。

智「…遅かれ早かれ、こうなることは避けられなかったと俺は思うんだ。
みんな、みんな、心に痞えを持ったまま、心から笑えないまま。
…だから、こうなる運命だったんだよ。
だからさ、相葉ちゃんも、よく考えて。
俺は、俺のしたいようにする。」

そう言い残し、リーダーは車を降りた。

雅「…ッ!!」

悔しいけど、リーダーの言ってたことは、俺も感じていたことだった。

いつか、いつか翔ちゃんは俺のそばを離れていってしまうんじゃないかってずっと思ってた。

けど、そのぬくもりも知ってしまった今、離れるなんて、やっぱりできないよ…


…翔ちゃん、翔ちゃん、翔ちゃんっ…
会いたい、会いたいよ。

声が聞きたい、話したい、触れたい。

お願いだから、俺のそばを離れないで。

お願い…

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