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A heart and wound

第2章 甘い、切ない。

和也Side

和「潤くん、ほら、着いたよ!歩ける?」

タクシーで、俺の自宅まで着いたものの、泥酔の潤くんは中々降りようとしない。

潤「んーやだぁ…抱っこぉ…」

これ以上、タクシーの運転手さんに迷惑をかけるわけにも行かず…

和「…おんぶでもいい?」

こくんっと頷いた潤くんを、背中に背負い、俺は、タクシー代を払うと、やっとのことで部屋に入り、ベッドに潤くんを下ろした。

潤「んーニノ、だぁいすき♡」

さすがに体力を使い切った俺は、その場に座り込んだ。

和「はぁっ、はぁっ…どーも…」

俺は、呼吸を整えながら、答えた。

…酔った潤くん、ほんとタチ悪いっ…

ふと、ベッドの上の潤くんを見る。

その顔は、幸せそうに微笑んでて。

潤くんは、たまに一瞬辛そうな表情をする。

…その目線の先には翔さんがいて。

…そんな潤くんを自分と重ねてしまう。

手の届かない翔さんへの想いを抱えてる。

それは、俺も同じ。

…俺は、思わず潤くんの髪を撫でた。

潤「…ん、キモチぃ…もっと撫でて?」

和「潤くん、酔うと、本当に甘えん坊…」

くすっと笑って、そのまま髪を撫でた。

しばらく、そうしていると、眠たそうに潤くんが目をこすった。

和「眠い?風呂は朝でもいいから、とりあえず服だけ、貸すから着替えよっか。」

俺は、自分の部屋着を取りに行くため、立ち上がろうとした。

その時、潤くんに服の襟の部分を掴まれ…柔らかいものが唇に触れた。

…それは、微かに震えていて。

しばらくして、それを、静かに離した。

…俺は、ただ呆然としていた。

潤「ごめん、ニノ。…俺、もうどこに、この気持ちをぶつけたらいいか、わからない…」

そう言った、潤くんの瞳から、涙が一粒落ちた。

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