A heart and wound
第3章 変化
…なんで和はあんなに余裕なんだ!
俺は緊張して、仕方ないのに!
そりゃ、裸は見たことあったけど、チューだって、何回もしたことあったけど!
…これは、そういうことじゃないじゃん。
…思い出したらまた恥ずかしくなってきた。
…気づいたら、和を求めてた自分の姿が、女みたいに喘ぐ自分の声が、まだ脳裏に、耳に残って離れない。
なにより、俺の1番恥ずかしい姿を見られたわけだし…
普通でいれるわけない。
…翔くんも、あんな風に相葉さんに抱かれてるのかな?
和「もうそろそろ話しかけてもいい?」
…完全に意識が飛んでいた俺は、その声で、現実に引き戻された。
声のする方を見ると、和が困ったような、でもどこか楽しそうな笑顔で、俺を眺めていた。
潤「いたんなら、早く声かけてよ!」
和「いやー潤が、百面相してるから、面白くって、つい。」
そう言って、くっくと笑う和。
そ、そんな顔してたのか…⁇
何にしても笑うことないと思う!
和「…なんとなく何考えてたかは予想できたけど。とりあえず、風呂行っておいで?」
はい、これ俺のだからちっさいかもだけど、そう言って、タオルと和の服を渡された。
…なんだかんだ、優しいんだよなぁ。
潤「あ、ありがとう…」
和「うん、行っといで?」
俺は、ベッドを出て、寝室を出た。
その時、一瞬和の顔が目に入って。
…その顔は、苦しそうに歪んでいた。
そんな顔を見たのは、初めてで…
少し、戸惑った。
そういえば、和の…恋愛の話って聞いたことないな。
…辛い恋愛、してんのかな?
なんにも知らない俺は、そんなことを考えながら、バスルームへと消えた。