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A heart and wound

第3章 変化

軽くシャワーを浴びて、リビングに戻ると、美味しそうな匂いが漂っていた。

潤「あ、和!勝手に冷蔵庫の中の物使っちゃった、大丈夫だった?」

そう言って、キッチンから潤が顔を出した。

…テーブルを見ると、朝食が用意されていた。

味噌汁とご飯、サラダにウインナーとほうれん草の炒め物。

…俺ん家にあった食材でよくこんだけ思いつくなぁ。

和「めちゃくちゃ美味そうじゃん!すごいね、早く食べよう!」

潤「まって、まって!片付けるから!」

慌てる潤がなんかかわいくて、つい吹き出してしまう。

…やっぱり、似てるんだよな。

…翔さんと。

潤「お待たせー!じゃあ、食べよっか!」

潤が、片づけを終えたようで、テーブルに近寄り、俺の向かいに座った。

和「あ…あぁ、ごめん、ぼっーとしてた。じゃぁ、いただきます!」

俺は、味噌汁を口に運んだ。

潤「どう?」

和「…ん、美味しい!」

潤「あー、よかった!まじで、和の冷蔵庫なんもねーから、すげー悩んだよ!」

和「んー料理しないわけじゃないんだけどねぇ…嫌いじゃないし。なんていうか、1人だとやる必要性を感じない?」

潤「…和っぽいわ。」

和「はは、そう?」

…潤が、少し何か言いたげに俺の顔を見た。

俺は、それに気づかないフリをして、他愛の無い話をしながら、食事を続けた。

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