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A heart and wound

第3章 変化

潤Side

潤「はぁぁぁぁ///」

…ちなみに、朝、和と別れてから、ずっとこの調子。

…和が余りにも自然だったからあんまり実感湧かなかったけど、1人になって、冷静になるとふつふつと実感が湧いてきて。

昨日からのことを思い出しては、羞恥心が俺を襲う。

…穴があったら入りたいって、こういうことを言うのかな。

今は、スタジオの脇で休憩中…なんだけど、落ち着けそうもない。

「どうかしました?松本さん。」

スタッフが、様子が変な俺を心配して声をかける。

潤「い、いや。なんでもない…大丈夫。」

…落ち着け、俺。

ペットボトルを手に取り、お茶を口に含んだ。

「…それならいいんですけど。あっ、そうだ。今日、二宮さんと来てましたよね?」

潤「…ッ‼︎…ゴホゴホ、ゴホッ…」

…ふ、噴き出すかと思った!

スタッフが、すぐそばに寄って来て、背中をさすった。

「す、すみません!何か変なこと聞きました?」

潤「だ、大丈夫。なんでもない。…なんだっけ、そうだ、か、ニノ、ニノね!そう、今日送ってもらったんだよ。昨日、ニノんちで飲んでて、潰れちゃってさ、そのまま。」

「あーやっぱり仲良いんですねぇ。」

…ええ、うん、仲はいいですよ、はい。

俺は、曖昧に笑って流した。

…今日から、恋人、なんだけどね。

でも、この関係も正しいものではない。

…俺は、やっぱり翔くんが好きだし、和にも、好きな奴がいる。

…お互いのこと、大事に思ってる気持ちはあると思う。

…でも、そこにある感情は恋愛のそれではない。

所詮は、傷の舐め合い。

それでも、この関係を望んだのは俺。

…酔った勢いだったにしてもそんな関係になった以上、ちゃんとした関係でいたい。

そう思う気持ちは嘘じゃないよ。

でも、俺はきっと和を利用している。

…この苦しい想いを、辛い想いを、一瞬でも忘れるために。…最低、だよね。

…こんなんじゃ、名前を付けただけで、ただのカラダの関係と何も変わらないよ。

「松本さーん、撮影再開しまーす!」

潤「あ、はい!」

とりあえず、今は仕事に切り替えよう!

俺は気合いを入れるため、自分の頬を叩いた。

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