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A heart and wound

第3章 変化

潤Side

潤「でも、ここはこうした方が迫力でると思うんだよね。」

「うーん、確かにそうですねぇ…でもそうなると…」

撮影が終わった俺は、次のコンサートの打ち合わせに参加していた。

細かい演出についての打ち合わせだから、俺と担当のスタッフさん達数人だけの打ち合わせ…のはずだった。

潤「あーでも…」

その時、部屋の扉が開いた。

一斉に全員が扉を向いた。

翔「…あー邪魔しちゃった?」

潤「しょ、翔くん⁈ど、どうしたの⁇」

…今日は、会えないと思ってたのに。

…どうしよう、嬉しい。

翔「んー?いや、予定も空いてたし、潤の他にも把握してる奴、いた方がいいでしょ?」

潤「あ、ありがとう…」

《ありがとうございます!櫻井さん!》

…翔くんにとっては当たり前にしていることかもしれないけど、1人に負担がかからないようにって、気を配れる。…そんな後ろ姿をずっと見てきたんだよ。

翔「あー、あとそれからこれ、差し入れ!」

「えー、いいんですか⁈」

「ありがとうございます!」

スタッフが口々にお礼を言う。

潤「色々ありがとうね、翔くん。」

翔「ぜんっぜん!むしろ、こんなことしか出来なくてごめんね?」

潤「いや、本当に助かってるよ!」

翔「それならいいんだけど。」

そういって翔くんは俺の顔を見て、顔を傾けながら、ニコッと笑う。

…たったそれだけで、胸が高鳴って。

こんなんじゃ、諦めるなんて、無理じゃん。

それどころか、日に日に翔くんが欲しくて欲しくて仕方がなくなってくる。

…胸が痛い…

…苦しいよ。

翔「ん?俺の顔なんかついてる?」

つい、見つめてしまっていた俺に、そう言って、少し困ったように笑いかけた。

潤「ううん、なんでもないよ。…あ、俺も差し入れもらうね!」

翔「うん。…とりあえずは休憩だね。」

「お2人も来てくださいよー!」

ちょうどいいタイミングで、少し離れたところで盛り上がっていたスタッフの1人に呼ばれた。

翔・潤「はーい」

…もう少し、2人でいたかったな。

翔「向こう行こっか?」

潤「うん…」

少し名残惜しかったけれど、俺たちは盛り上がるスタッフたちの方へと移動した。

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