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A heart and wound

第3章 変化

翔Side

「じゃあ、区切りもいいですし、今日はこの辺で解散にしますか!」

責任者のスタッフが言った。

潤「そうですね、じゃあ続きはまた今度の打ち合わせで。お疲れ様でした!」

《お疲れ様でしたー》

翔「お疲れ様でした!」

…今日、打ち合わせに参加して改めて潤はすごいなって思った。

俺らも、ファンも、みんなが盛り上がれるように、1つ1つ、手を抜かずに考えていて。

…やっぱり、俺らのコンサートを考えるのは潤しかいないなって思った。

部屋を出て、廊下を歩いていると潤がパタパタと走ってきた。

潤「翔くん、今日は本当にありがとう。」

翔「いや、こちらこそ。…参加できたよかったよ。…今日、これで終わりだよね?」

潤「あ…うん、そうだよ。」

翔「何で来たの?」

潤「…えっ、と。そう、ニノ!ニノんちに昨日泊まってたから、送ってもらって…多分、迎えにきてくれる…」

慌てた様子でそう言った潤を少し不思議に思った。

翔「…あ、そうなんだ。俺車だから、来るまで一緒に待ってるよ。」

潤「え、でも、悪いし…」

翔「悪い、とか思うなよー。あ、なんか飲み物飲む?」

俺は、近くにあった自販機に向かい、自分の分と潤の分のコーヒーを買った。

翔「ん。あったかいよー」

潤「あ、ありがとう。」

それを渡すと、そこにあったベンチに並んで腰を下ろし、コーヒーの缶を開け、それを口に含んだ。

潤「翔くんは、優しいよね。」

翔「いやいや、コーヒー奢っただけだから。」

そう言って笑うと、潤も、そっか、と言って笑った。

…俺のこと避けてた気がしてたんだけど…

気のせいだったのかな?

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