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A heart and wound

第4章 嫉妬

キッチンから翔ちゃんを見ると、明らかに落ち込んだ顔をしていて。

やっぱり、機嫌が悪いの伝わったよね?

…本当はそんな顔をさせたくないんだけど。

翔ちゃんは、鈍感だから気付いてないけど、モテるんだもん。

…それは男女関係なく、すれ違う人を振り返させる…振り返らずにはいられなくなる。

そういう魅力が彼にはある。

いたずらに、人の心を奪っていく。

…俺も、そんな人間の1人だ。

本当は、明日大ちゃんと、飯に行くのだって嫌なんだけど。

…だから、少し大ちゃんにいじわるしちゃった。

余裕がなさすぎて笑えてくるよ。

…でも、それで翔ちゃんを傷つけてたんじゃ意味ないよね。

…気を使ってくる翔ちゃんにムカついたのもあるけど。

それも、もともと俺が悪いし。

俺は、キッチンを片付け終え、リビングに戻ると、ソファに座る翔ちゃんを、後ろから抱きしめた。

翔「ひゃ、雅紀…⁇」

雅「ごめんね、翔ちゃん。…空気悪くしちゃって。…ただのヤキモチだから、気にしないで。」

翔「…う、うん。大丈夫だよ、何も気してないから。」

顔を覗き込んだら、ニコッと笑って答えてくれた。

…好き、好き過ぎてどうにかなりそうだよ…

雅「もう、無理。」

俺は、そのまま右手を脚に添え、翔ちゃんを抱き上げた。

…もちろん、お姫様抱っこ。

翔「…うぇっ、雅紀!おーろーせー!」

雅「…ベット行こ?」

そう耳元で囁くと、顔を真っ赤にして、抵抗をやめた。

…俺はそれを肯定と受け取り、寝室に入り、ベットに翔ちゃんを寝かせた。

翔「…姫抱っこ魔。」

雅「…え?」

翔「昨日もされた…///」

雅「…ふふ、じゃあもうしない?」

翔「…もぉ…きらい…///」

雅「なんとでも?」

俺は、翔ちゃんの服を捲り上げ、そこに顔を埋めた。

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