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A heart and wound

第4章 嫉妬

翔Side

翔「…これ、めっちゃ上手いよね!この前もさ…」

連れてきたお店は、個室のある和食がメインのお店。

…ここなら、話やすいかなって思ったんだけど、中々切り出せないでいた。

智「…翔ちゃん?それより、相談って何?」

そんな俺に気付いてか、優しく笑って智くんから切り出してくれた。

翔「う、うん…あ、あのね…」

智「うん?」

翔「…俺の勘違いかもしれないんだけど、潤が、最近俺のこと避けてる気がして。…直接聞いてみようかとも思ったんだけどさ、そんなこと聞き辛くて。」

智「…うん、なるほど、ね。」

智くんは、そう言うと少し考え込んで、再び口を開いた。

智「…なんとなく、避けてるのは気付いてたけど。松潤分かり易いし。」

翔「…やっぱり、避けられてるよね…」

分かってたけど…めちゃくちゃ落ち込む。

智くんは更に続けた。

智「でも、それは翔ちゃんのこと嫌いだからとか、そんなんじゃないよ、絶対。…きっと、松潤にも思うことがあるんじゃないかな?」

翔「思うこと…?」

智「それは…俺がたとえ勘付いてても言うべきことじゃないし、翔ちゃんも、聞くべきことじゃないよ。」

あ、でも翔ちゃんは悪くないよ。

そう付け足して、テーブルの上の料理に箸をつけ、一口、それを食べた。

智「うまっ!ほら、翔ちゃんも食べなよ!」

翔「…うん。」

なんだか、腑に落ちないなぁ。

智「…腑に落ちないって顔、してるね。」

図星をつかれて、どきっとした。

翔「な、何で分かったの⁈」

智「…翔ちゃんのことだもん。わかるよ。」

そう言って、ふにゃっと笑った。

智「翔ちゃんは自分のことには鈍感だからなぁ…」

翔「…それ、智くんに言われちゃうとかショック…」

智「えーひどいなぁ、翔ちゃん。」

翔「どっちがだよっ!」

…ちょっと場が和んだ。

…智くんは、天然でやってるのか、はたまた計算なのか(まあ、前者だろう)。

どちらにせよ、そんな智くんに救われてるのは事実で。

今までも何度も救われてきた。

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