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A heart and wound

第4章 嫉妬

翔Side

翔「ん…っいったぁ…」

頭の痛みと共に目が覚めた。

昨日は、智くんと飲んでて…途中から記憶がない。

そこでやっと周りを見て、自分の家ではないことに気付いた。

…ていうか、ここ…智くんちの寝室⁇

俺、家に帰れないくらい泥酔してたのか…

智くんは、どこにいるんだろう?

俺は、ベッドを下りて、寝室を出た。

そのまま、とりあえずリビングに行くと、ソファで寝ている智くんを見つけた。

翔「…うわ、俺、めっちゃ迷惑なやつじゃん…」

智くんは、少し寒そうに薄いブランケットを手繰り寄せた。

俺は、急いで寝室から毛布と布団を持ってきて、智くんに掛けた。

翔「ありがとうね…」

あ、そうだ。

昨日風呂入ってないや。

今日も仕事だし…ごめん、勝手に借ります。

一応、テーブルの上にメモ書きを置いて、バスルームへと向かった。

風呂から上がると、リビングの方からなにやらいい匂いが漂ってきた。

ドアを開けて、リビングに入るとキッチンから智くんが顔を出した。

智「あ、翔ちゃん。布団、ありがとうね。風呂も、勝手に入ってもらって全然よかったのに。」

翔「ううん!むしろ、ベッド占領してたみたいで、ごめん。
…ていうか、いい匂いするんだけど!」

智「そう?朝食準備してたんだけど、もうすぐ出来るから、イスに座ってちょっと待っててね!」

きっと、料理の出来ない俺が、キッチンに立ってても邪魔なだけだと思うから、大人しくテーブルについて待つことにした。

…それにしても、智くんの家、久々だなぁ。

いつ来ても、キレイに整頓されてる。

…家具は統一感なくて、わちゃわちゃしてるけど。

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