テキストサイズ

A heart and wound

第5章 混沌

翔「大丈夫だよ。…こんくらい。」

雅「よかった。…よし、今日の晩飯の材料一緒に買いに行こ!何がいい?」

翔「…水炊き!!水炊きしようよ!」

雅「はいはい…好きだねぇ。」

そう言いながら、部屋を出て、優しく笑って俺の手を握った。

そのまま駐車場に向かい、俺の車に2人で乗り込み、車を発進させた。

ずっとモヤモヤが消えなかった。

さっきの、雅紀の目が忘れられなくて。

…あんな目、させちゃった。

ごめんねの代わりに、助手席に座る雅紀に笑顔を向けると、雅紀も笑い返してくれた。

…この人の笑顔を、守らなきゃ。

大好きな、大好きな、この人の笑顔を。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ