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A heart and wound

第5章 混沌

潤Side

楽屋の扉が、パタンっと閉まった。

思わす漏れるため息。

智「…ため息ばっかついてると、幸せ逃げるよー」

潤「幸せ、かぁ…なんだろね、幸せって。」

…俺は、すげー幸せものだと思うよ。

大切で、大好きな仲間たちもいて。

好きなこと、仕事にできて。

でも、心の一部分がに穴があいてるみたいに、満たされない。

それに…なんだか、モヤモヤして。

智「…幸せって、考えるものじゃないんじゃない?」

潤「難しいこと言うね。」

智「難しく考えるからそう感じるんじゃない?本当は簡単なことほど、難しいと思っちゃうもんだしね。」

潤「…頭こんがらがってきた。」

智「まあ、これは俺の考えだから、気にしないで。」

そう言って笑った。

…難しく考えすぎ、かぁ。

その時、ケータイが震えた。

…メール?誰だろ?

開くと、それは和からのメールで。

[今日、家行くね。さっきのこと、聞きたいから。]

…たった2文のメール。

だけど、俺たちの関係が、少し前のそれと、全然違うものになったのだと、実感する。

見ちゃったこと…話さなきゃ、だよね。

智「てかさぁ…松潤とニノ、付き合ってるでしょ?」

潤「は⁈え⁇な、なんで⁈」

動揺して、かなりの挙動不審になってしまった。

智「…分かり易すぎ…」

くっくと笑いを必死でこらえるリーダー。

潤「い、いや、だって…てか、そこまで笑わなくてもいいじゃん!」

智「雰囲気。」

潤「え?」

智「2人の間に流れる雰囲気っていうの?2、3日前から、なーんか変わったなぁって。」

…この人、見てないようで、すごく皆のこと見てるよなぁ。

智「確信したのは、今日、かな。」

潤「え?…あっ、さっきの…」

本番前…廊下で和と会った時…?

リーダーが少し微笑んだ。

智「松潤に向けるニノの表情が、柔らかくって。」

潤「…よく、見てるね?」

智「ふふ、そう⁇」

そう言うと、リーダーは俯いた。

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