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A heart and wound

第5章 混沌

翔「もう、腹いっぱいだー!」

翔ちゃんが、幸せそーにお腹をさする。

雅「満足していただけたようで。」

沢山あったはずの鍋の中身は、きれいになくなっていた。

翔「超うまかったよ!ほんと!」

雅「いやーそんな喜んで貰えると、作りがいあるよね。」

立ち上がって、テーブルを片付け始めた。

翔「あ、俺洗い物とかやっとくから!風呂入って来なよ。俺、もう入っちゃったし。」

雅「…うーん、そう?じゃあ、お願いしようかな?」

翔ちゃんに甘えることにして、俺はバスルームへと向かった。

熱いシャワーを浴び、身体を洗って湯船に浸かった。

雅「…にしても松潤、分かり易すぎ。」

今日1日、挙動不審だった松潤を思い出した。

あの時…キス、してる時、楽屋に入って来たのは松潤だったんだろう。

…でも、それよりも気になったのはリーダーのこと。

なんだか、吹っ切れたような顔をしていて。

…そんな彼の笑顔が、少し怖くて。

嫌な予感がしたんだ。

風呂から上がり、リビングに戻ると、翔ちゃんはソファに座り、少しうとうとした様子で、クッションを抱きかかえている。

雅「…しょーちゃん?」

そーっと話しかけると、一瞬びくっとして、俺の方に顔を向けた。

翔「雅紀…びっくりしたぁー」

そう言って笑った。

雅「眠い⁇」

翔「んーん、だいじょぶ。」

そう言うけれど、目はとろんとしていて、明らかに眠そう。

俺は、翔ちゃんの隣のスペースに腰を下ろした。

雅「あ、ありがとうね。片付け。」

翔「んー。」

雅「やっぱ眠そうだし。」

翔ちゃんの頬をつねった。

翔「大丈夫だしー」

雅「とりあえず、寝室行こ。」

俺は、立ち上がって当たり前のように、翔ちゃんを抱き上げる。

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