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幻星記序章~白夜の時終わりぬ…だが黎明の時来ず

第9章 セナ

次の日エイナとミリリアの居る部屋に来たリューンとカーン。
「遅せえなぁー!。」
「リューン…大人しく座って待て!。」落ち着かず徘徊するリューンを叱責するエイナ。
「だってよう…。」こんこんー戸をたたく。
「失礼します。〈紫銀の剣〉様…お見えにございます。」ダウルの声と共に入って来る〈三の剣〉。ど派手な髪飾りをしている。
「少し隣を借りますよ…。」荷物を小脇に抱え入って来るダウル。金茶の髪と緑の瞳の〈三の副官〉ダウル。背は…〈十の剣〉と同じ215地。
〈三の剣〉と共に…隣の寝室に入って行く。
三十分経っても出てこない。
「遅えなぁー。何やってるんだ…。」うろつくリューンに
「おとなしくしていろ!。」エイナにどやされ、怒る。
「うっせいなぁー。」かちゃりー寝室の扉が、開いた。ダウルの後ろから出て来た人物に釘付けになる。黄金の髪に緑の瞳の絶世の美少女。
「女だったのか!。」がつんーエイナが頭付く。
「〈剣〉様は…男だけだ!。」
「けどよぉー。」
「作り物です…。彼女の事は、セナとお呼び下さい…。」
「セナ様…。」
「様は…要らないわ…。」こほんーこほんー。咳払いしたセナは、可愛い声で答えた。
「リューン…。セナと一緒に、買い物をしてもらいます。」
「えぇっ…!!。」
「よろしくね…。」
「う、うん…。」
「夕方までには戻って下さい…。」
「承知しました。」
「了解ー。」
「はぁーい!。」
「う、うん…。」
「では、私は失礼します…。」ダウルが立ち去って行く。
「それでは我々も出るか?。」
「はぁーい!。」くるくる回るミリリア。
「わかった…。」頷くエイナ。
「う、うん…。」カーンを先頭に、エイナ…ミリリア…セナ…リューンと続く。
十二時の鐘がなる。





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