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五時を過ぎる頃から人々でごったがえしている。祝いの席の上座には〈シセリウス〉が既に座っておりその右側には〈三の剣〉が、対面には〈一の剣〉が座っている。〈三の剣〉の隣、〈二の剣〉の席にはなぜかカーンが座っている。対面には〈四の剣〉が座っている。順番通り席につく。〈十三の剣〉前にはエイナが座った。〈十三の剣〉の隣にはリューン、エイナの隣にはミリリアが座った。
「いやぁーめでたい！。〈紫銀の剣〉様の〈要〉巡り…。これで一人前にお成りですな…。」
市長のソイサは杯を右手に持ちながら小躍りをしている。リューンとミリリアは、相変わらず食事戦争をしている。エイナは、周りを気にしながら食事を取っている。カーンは、〈四の剣〉等と酒を酌み交わしている。
「〈三の剣〉…。ちゃーんと食べるのですよ…。」
「はい…。陛下…。」もぐもぐとしながら二人を見渡すリューン。その隙に肉を掠めるミリリア。
「あっ！！。それー俺の！！。」
「いいじゃない！。一本くらい…。」
「よくねぇー。」
「はあー。」深い溜め息を漏らすエイナ。
「どうしたんだ…。」
「リューン………………何でもない。」長い間を気にする事なく
「そうかー！。」ぱくりー肉を口にする。
「〈八の剣〉…〈七の剣〉…。」〈シセリウス〉の声に反応して立ち上がり、舞台に立つ二人。左右からゆっくりと、舞を舞う。《しゃらーん。しゃらーん。》〈八の剣〉の髪飾りが揺れる。
「では、私は…これで…。」〈四の剣〉が、弦を奏でる。それに併せて舞う二人。幽玄な世界にうっとりする人々。リューンも手を止め、魅入る
「綺麗………。」うっとりー魅入るミリリア。
「綺麗だな……。」頬をほんのり紅潮させ、つぶやくエイナ。
「ふっ！。」意味深な口調で相槌を打つカーン。
「！？。」少々戸惑うリューン。だが、ミリリアにまたしても食べ物を取られて怒る。そんな二人に辟易するエイナ。
「レリー…リューン…エイナ…ミリリア…。」〈シセリウス〉に名を呼ばれて緊張するリューン達。
「明日の夕刻…五時に…カナリア海岸に集合して下さい…。」
「はい。承知しました。」カーンが応え、立ち去る。
「では、解散…。」〈剣〉達が、ばらばらと、立ち上がり去って行く。
「リューン…行くぞ…。」エイナに促され、
「うん…。」立ち上がり、〈シセリウス〉に会釈をして立ち去って行く。その後をエイナ…ミリリア…が続く。