幻星記序章~白夜の時終わりぬ…だが黎明の時来ず
第4章 〈シュレイアール城〉
リューンは、十八歳と公言しているが…実は、まだ…成っていない。〈新年祭〉の中日の生まれである。容姿同様…性格も…まだまだ、子供である。何かと在れば、すぐ…拗ねる。対して、エイナは、一つ上、正確には、十ヶ月上の十九歳。
血のように…赤い髪と瞳だけでも目立つのに…絶世の美女と来ている。豊満な胸と、太い二の腕…。本人は、すごく…気にしている。その為……いつも…だぼだぼの男物の服を着ている。
《後、一周りか…二周り…小さければ、いいのに!!。》大剣を振り回しているのだから仕方がない。
ミリリアは。十三、四歳くらい。十歳位の時に…ガウロ山で、カーンに拾われた。此方も…目立つ容姿だが…胸が小さい…ほとんど無いことを気にしている。時折、エイナを見ては溜め息を付く。彼女も…だぼだぼの女物の服を着ている。
「おなか空いてませんか?」ナイサがおもむろに聞いて来た。
「俺ー空いてるー!!。」
「私もー!!。」
「私は…。」
「エイナもでしょう。」ミリリアがすかさずー問うて来る。
「あぁ…。」
「残り物ですが…どうぞ!。」
食卓に並べられた色とりどりの食べ物。どれも一人では食べきれない量のばかり…。それを一人占しようとするリューンとミリリア。
「あぁーん。だめーそれーミラのー!!。」
「これはー俺のだ!!。」
二人は、食事戦争を始めてしまう。それを横目で見ながら…一人、黙々と、食べるエイナ。そんな彼らを微笑ましく見つめる〈六の刀〉達。
「そういえば…なんででしょうね。〈六の剣〉様と、知己だと言えば、関所を通れるのに…。」
カチンー。
「それは…本当かー?。」エイナに詰め寄られ、たじたじのネイサ。
「……は、はい…。」
「カーンめー!」ぼきぼきと指を鳴らす。顔を見合わすネイサと〈六の刀〉達。その間もリユーンとミリリアの戦争は続く。収拾のつかない事態に…苦慮するネイサ達。
「ネイサ…。時間だ!。」時間を気にしていた〈六の刀〉の一人が、声を掛ける。
「?!。」戸惑うエイナ。リューンとミリリアは、まだ…食事戦争中!!。
「哨戒の時間だ!。」立ち上がると応えるネイサ。
「私達は、失礼する。」
「じゃぁーね!!。」
「またーね!!」
「……。」無言で立ち去る者もいる。やれやれーネイサは、肩を窄めると、一番最後に…立ち去って行く。それを一人、見送るエイナ。
血のように…赤い髪と瞳だけでも目立つのに…絶世の美女と来ている。豊満な胸と、太い二の腕…。本人は、すごく…気にしている。その為……いつも…だぼだぼの男物の服を着ている。
《後、一周りか…二周り…小さければ、いいのに!!。》大剣を振り回しているのだから仕方がない。
ミリリアは。十三、四歳くらい。十歳位の時に…ガウロ山で、カーンに拾われた。此方も…目立つ容姿だが…胸が小さい…ほとんど無いことを気にしている。時折、エイナを見ては溜め息を付く。彼女も…だぼだぼの女物の服を着ている。
「おなか空いてませんか?」ナイサがおもむろに聞いて来た。
「俺ー空いてるー!!。」
「私もー!!。」
「私は…。」
「エイナもでしょう。」ミリリアがすかさずー問うて来る。
「あぁ…。」
「残り物ですが…どうぞ!。」
食卓に並べられた色とりどりの食べ物。どれも一人では食べきれない量のばかり…。それを一人占しようとするリューンとミリリア。
「あぁーん。だめーそれーミラのー!!。」
「これはー俺のだ!!。」
二人は、食事戦争を始めてしまう。それを横目で見ながら…一人、黙々と、食べるエイナ。そんな彼らを微笑ましく見つめる〈六の刀〉達。
「そういえば…なんででしょうね。〈六の剣〉様と、知己だと言えば、関所を通れるのに…。」
カチンー。
「それは…本当かー?。」エイナに詰め寄られ、たじたじのネイサ。
「……は、はい…。」
「カーンめー!」ぼきぼきと指を鳴らす。顔を見合わすネイサと〈六の刀〉達。その間もリユーンとミリリアの戦争は続く。収拾のつかない事態に…苦慮するネイサ達。
「ネイサ…。時間だ!。」時間を気にしていた〈六の刀〉の一人が、声を掛ける。
「?!。」戸惑うエイナ。リューンとミリリアは、まだ…食事戦争中!!。
「哨戒の時間だ!。」立ち上がると応えるネイサ。
「私達は、失礼する。」
「じゃぁーね!!。」
「またーね!!」
「……。」無言で立ち去る者もいる。やれやれーネイサは、肩を窄めると、一番最後に…立ち去って行く。それを一人、見送るエイナ。