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幻星記序章~白夜の時終わりぬ…だが黎明の時来ず

第4章 〈シュレイアール城〉

〈シュレイアール城〉は、外見の美しさもしかり…中の機能美…判りやすさも、優れている。大きな吹き抜けの玄関口。中央奥は、一階は、医療室。二階が、〈謁見の間〉。三階が、〈玉座の間〉。四階が、〈シセリウス〉の私室。玉座から見て右側が〈剣〉達の間。左側が、〈刀〉達の間。一階は、それぞれ…待機所。二階が、食堂。三階が、執務室。〈刀〉側は、〈副官〉達の執務室。四階は、客室…謁見に訪れる〈魔族〉達の控えの間。そして、左右に…別棟として建っている…〈剣〉、〈刀〉達の私室へと続く少々…長い廊下。〈剣〉達は、一生…をそこで過ごす。

〈シュレイアール〉城に着くと、〈六の剣〉とカーンが皆から離れた…。
「カーン…。」とまどいの声を上げるリューン…。
「心配ない…。お前たちは、待機してくれ…。」
「わかった…。」
「了解…。」
「うん…。」
〈六の剣〉と共に…階下に、降りるカーン。突き当たりにある部屋に入るとーーあまたにある…剣の山…その中の一角、二本の剣が収容されている区画に近づき、掘り起こした。
「これは…どうだ!。」手渡された中剣を振り回し…感触を確かめる。〔なかなかいいなぁ._…〕
別の山から…飾りの少ない…中剣を二本選び取ると、振り回した…。
「見つかった…か。」 
「あぁ…。」 
「これで直ぐに会いに、行こう…。」
はぁー肩で息をはくと…おもむろに…
「やるのか?!…。」 
「やるだろうなぁ…。」
「そうか…」
催促の心話を聞きたくない〈六の剣〉。
「カーン…もう…いいだろう…。」
二人は、どちらともなく…階上を目指した。

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