闇夜に輝く
第10章 初シャンパン
「それからこれは日払いとは別に本入店のお祝い金が4000円と、楓さんが1本目のシャンパンのボトルバックを咲さんにあげてって言われてたからバックの4000円で計18000円ね」
「えっ?いいんですか?」
予想外の金額に驚く咲さん。
海斗は微笑ましい光景に笑みを浮かべつつ、理由を説明する。
「楓さんが咲さんのお陰でシャンパン入れる流れになって、そのまま2本目も入ったからって。お陰でボトルバックの他に売り上げバックも発生するくらい売上金額が伸びたんだよ。楓さんはアフター行っちゃって直接お礼言えないから伝えといてって頼まれたんだ」
「うわ〜、なんていい人なんだろう、楓さん。お礼言いたいのはこっちなのに。不安だったのを楓さんが助けてくれて。めっちゃフォローしてくれたし。あ〜も〜、どうしたらいいですかぁ?」
そう言って涙ぐむ咲さん。
「次会った時、忘れずにお礼を言うことだね。それから楓さんのヘルプの席で頑張ってあげるとか、迷惑にならない範囲で売り上げに貢献する様にしてあげるとか。ちょっとしたお菓子を買ってくるとかそんな感じじゃない?」
「そうなんですねー。色々と学ばなきゃなー」
咲さんはしきりに感動しているが、海斗には楓さんの思惑にも気付いている。