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タバコとシャボン玉

第4章 心

私は、ポケットからシャボン玉セットを取り出した。


あの光景を見てからずっと、色んな場面でシャボン玉を眺めるようになった。


今日は木漏れ日の中で、フーッと息を吐き、様々な粒を作った。粒たちは、まるでそこに帰って行くように、葉と葉の間に向かって行く。キラキラとした光に召されるように、一粒一粒が笑っているように、幸せなシャボン玉だった。



つよしとみたシャボン玉とは違う、優しいものだった。



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