
タバコとシャボン玉
第4章 心
───夜
家に帰った私は、ベッドの上で横たわっていた。
どうしてあそこまで気になるのか、自分でもわからなかった。ただ、「好き」という感情で無いことだけは、確かだった。
ブーッ、ブーッ
美咲「もしもし?」
幹子「みーさーきー・・・」
美咲「ど、どうしたのよ幹子!?」
急に、幹子から電話がかかってきた。
幹子「幸せすぎる〜」
泣いている。しかし、言葉と感情が繋がっていない。
幹子「達也君とご飯一緒に行ってきたー」
美咲「うん、知ってるよ」
幹子は、達也とのご飯がよほど嬉しかったらしい。浮かれに浮かれ、ついには幸せすぎて泣いてしまったらしい。とても可愛い奴だと思った。
そして、自分の好きな人と、一緒に過ごしている幹子が、とても羨ましかった。
幹子「二人で、色んな話したし、色んな話聞いてもらったー」
そっか。
幹子「もっと一緒にいたかったけど、また今度飯行こうなーだってさー」
美咲「・・・そっか」
そっか・・・。
