テキストサイズ

タバコとシャボン玉

第2章 出会い

土砂降り。

教室から外を見なくてもわかる。
後ろの席だから、先生の声が聞き辛い。


今朝のニュースでは晴れとの予報だったはずなのに。


幹子「ねえ美咲ー、今日どうするー?こんな雨じゃ予定くるっちゃうわよねー?」

棚原幹子(たなはら みきこ)は、高校で出会った友人。ポニーテールがチャームポイントで、男子からも人気がある。正直、何故私なんかが仲良くしてもらえているのかわからない。


美咲「そうね。今日は大人しく家で宿題する」


幹子「えーつまーんなーい!洋服見に行こうよー!こないだ欲しいのみつけちゃったんだー!もうちょー可愛くてー」

楽しそうに話す幹子とは打って変わって、黒板の前では先生が真面目に授業をしていた。しかし・・・


先生「棚原!」
幹子「は、はい!」

先生も我慢の限界だったようで。

先生「いい度胸だ。私の授業中にお喋りとは。罰として、貴様は居残りだ。」


教室中がどっと笑いに包まれる。

いつもの、本当にいつもの風景だ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ