テキストサイズ

誰も知らない

第3章 パーティー

り「さーわ!」

りずは可愛らしく着替えのルームからひょこっと頭を出し紗和を呼んだ


りずはさっきからずっーーーとドレスを選んではああでもないこうでもないと言っている


り「これだ!」


りずが選んだのはエメラルドグリーンのドレスでバレリーナみたいなチュールのドレスだった


それまで着ていたドレスを紗和に投げて



り「今、布染めの実験してるんでしょ?それ使ってよ。
色は白じゃないけどいいでしょ?」




紗「うん!ありがとー!」



布染めとは植物や虹から取った色を使って布を染めてゆく実験だった



文章で表すと簡単そうだが色を持つのはとても難しかった



そして、りずは出かけて行った



色をゆっくりと持ち上げて布に移した



結構上手に出来て布が綺麗な紫色に染まった




それが少し嬉しくて調子に乗ったのかその布をふわりと持ち上げると新体操みたいにクルクルと回しはじめた



するとたちまち自分の身体の周りで回した



そして、布は不思議と紗和の身体に取り付き






出来上がったのは紫色のドレスだった





紗和はいつもと違う自分にびっくりした





鏡を見るととっても素敵な自分がいた




ドレスは前が少し短くて後ろが長くどこかのプリンセスのようだった




すると無意識に結んでいる髪をほどいた




艶のある髪がすごく紗和を大人にさせた



その時紗和はパーティーに行こう!と決心した



靴も変え変身した紗和は静かな廊下を歩いていった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ