私のこと知らないくせに。
第6章 喧嘩
あれから、1ヶ月何事もなく
幸せに毎日が過ぎている。
『おらぁ!!木籐 春樹出てこいやぁ!!!』
「…すー…すーっ」
「あーあ、はるちゃんまた寝てるしー」
何事もないって言うのは却下!
「もう!はる!!起きてーっ」
「…ん」
はるの眉毛がぴくっと動く。
よし!後ひと押し!!
「はるー!!おーきーてー!!!」
ガバッ
「ぅわっ」
ぎゅっ
机に伏せていた、はるがいきなり
片手で私を抱き寄せた。
胸、はるの頭にあたりますよー?
「ぶー。はるちゃんのばーか」
「誰がバカだてめぇ」
「あ、起きた。おはよ♪」
「…はよ」
最近、はるが照れるようになりました。
『おい!木籐 春樹!!出てこいっつってんだろ!!!』
「ほら!はる、お客さんだよ?」
「はるちゃん、人気者ー♪」
と、言って。そっと私をハルから引き剥がすカーちん。
あ、ハルは春樹で。カーちんは薫にしたんだ♪
あだ名付けるの大好きなの!!
「木籐 はる…」
ガンっ
『おわ!』
「そんな、ぞろぞろ人数連れて歩かねーと
ダチの学校いけねー腰抜けなんて俺は知らねーぞ?」
『かちーん、てめぇ!
舐めた口聞いてねーでおりてこいや!』
「は?おい、俺変なこと言ったか?」
「んーん。はるちゃんいつも正答。」
「あの人たち、何人いるんだろー?
1、2…10…15、うわー、目回るっ」
ふらっと、目眩がして。後ろによろけたと思ったら
後ろに立っていたらしい、はるに背中がぶつかる。
「あんま、あいつらに顔見せんなよ?」
「…うん、なんで?」
「それは、もう。あの人たち悪者だから
あとで、さーちゃんのこと囮にしてー。ごにょごにょ」
「えー。そんなことされたら、私殴っちゃうよ??」
「おい。」
「あらら。」
「えへ」
二人に、呆れた顔されてしまった。
『おい、いつまでくっちゃべってんだー?はーるきくん』
あの人たち、頭悪いって言うか。なんていうか
「あんたらが、上までのぼってきたらー?」
「おい、紗那さっき顔見せんなって言ったばっかだろ」
「さーちゃん、つよーい♪」
『おい、見たかよあの女』
『超絶美人』
『あの子の言うとおりうえ…』
ゴッ
「お望みどおり来てやったけど?」