無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

私はウサギから人間に化けたダニエル君と一緒に穴に飛び込んで数十分後、沢山のお花が咲いているお花畑が見えた。
『きれーい！！』と思ったのも束の間だった。
私たちは落下していったのだ。

「きゃぁぁぁぁぁあああっぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ・・・！！」

「よしっ、着いた」

ダニエル君は小慣れた様子で先にお花畑の上に着地していたけれども、叫びながら落ちてきた私は当然、着地に失敗した。
うつ伏せで着地した私を見て、

「へっ。」

と言って微笑を浮かべて見ていた。実に酷い…。

私はあまりにも突然の出来事でよく理解していないまま穴に飛び込まされたというのにこの態度。
しかも、命の恩人であるはずの私にそんな態度をとるとは…！

なんていうやつなんだろう！！

そんな私の気も知らずに、ダニエル君はお花畑を見渡してから

「あぁ、またはずれか・・・。」

と、つぶやいた。