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失くした恋の癒し方

第5章 恋の行方

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吹き抜ける風は、もう秋の始まりを知らせていた。


付き合い始めてからも、毎朝この場所から1日が始まる。


「麗華、今日家に来る?」


「うん、谷原さんは残業でしょ?
私、先に行って何か作って待ってます」


「OK!
肉じゃがとか、食べたい気分だな」


「うん。得意だわ!」


付き合って3ヶ月が経とうとしていた。


彼のアパートに行くのも、もう5回目になる。


社内では、なるべく気付かれない様に振る舞い、約束は朝の河川敷でかわす。


私達が付き合っているのを知っているのはちあきだけ。



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