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僕と娘の話

第1章 僕の話

ある日、先輩に飲みに誘われ居酒屋に行った

「珍しいですね。先輩が誘ってくるなんて」
ビールを飲みながら隣の先輩の顔を見つめた

「なんか結婚してから、お前とはなかなか飲みに行く機会がなかったからね」
先輩は少し笑ってビールを飲む

はたから見たら、ただのサラリーマン同士
でも俺から見たら先輩の笑顔はとても輝いて見えた

「そう宮坂に聞きたいことがあったんだよ」

「あ、はい。なんですか?」
どうせ彼女はいないのか?とか女を紹介しようか?とか……

「お前、ゲイだろ」

「え…なんで…」
口が滑ったと思った

先輩は驚きもせず、眉一つ動かさなかった

「ゲイだろうと思ってたんだよ。お前の俺を見る目、普通じゃなかったからね」

恥ずかしかった。
消えてしまいたいと思った。

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