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僕と娘の話

第1章 僕の話

飲みに行くと理由をつけて
ホテルに行きセックスした

それでも良いと思っていたから
そんな関係が一年続いた


「宮坂…俺、栞(しおり)との間に子どもができたんだ」

そう先輩に告げられた
俺は正直、呆れていた

「上條先輩すげぇよ…3日に一回のペースで俺に抱かれながら…しっかり奥さんのことを抱いてるなんて…」

「すまない…返す言葉もないよ」

先輩は弁解一つしなかった


同時の俺は24歳で
心底惚れた人からの明確な裏切りを
許すことが出来るほど大人ではなかった


タイミング良くして俺は本部に引き抜かれた
仕事の忙しさにかまけて
先輩とは会わなくなった

仕事の忙しさが気持ちを紛らわせてくれると同時に
思い出になっていった

気がつく頃には俺は43歳になっていた


そんなある日のことだった
一通の手紙が来た


故 上條峻雪 喪主 上條栞

上條先輩の葬式の知らせだった





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