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僕と娘の話

第12章 娘の連れて来た男

木曜日は早く帰れることが多く
俺は14時に家に帰り着いた

リビングでコーヒーを飲みながら
資料となる本を読み漁っていた

たしか20分を少しすぎたくらい

ガチャ…ドアの開く音と共に
人の声が聞こえた

「早いな…里生ちゃん帰って来たのかな…」

俺はソファーから立ち上がり玄関に迎えに行った



「早いね…帰って来たの?…あ、いらっしゃい」


里生ちゃんの横に男がいる

見た目は爽やかな好青年
その好青年は俺に礼儀正しい挨拶をし
家に上がった



あの男は誰なんだ

里生ちゃん…下の名前で呼んでいた

これがあの事件が起こる前だったら
俺は素直に喜べただろう、しかし


俺の可愛い娘が連れて来た男に
俺は敵対心を燃やしていた

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