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どこからともなく黒い棺桶が現れ、アイちゃんの身体を運んでいく。



「やだっ……アイちゃん！！」



手を伸ばすあたしの身体を、れんじさんが必死に止めた。



「れんじさん、どうして…！？」



あたしは泣きながられんじさんに振り返った。



「彼女の死を無駄にするなっ…！！」

「…！？」

「彼女はお前をっ……守りたかったんだ！！」



れんじさんは悲痛な表情でそう言い放った。



アイちゃんが、あたしを……？



『ごめん、アカツキ……本当は……』



死ぬ間際、アイちゃんが言いかけた言葉。
あれは………





「…アカツキ。月影とうさ公を頼む！」



何かを決意した瞳で、れんじさんがあたしの耳元で強く囁いた。



「…えっ！？」

「お前らは……生きろ！！」



そう言い残すと、れんじさんはブーメランを握りしめながら銀髪青年の前に立ちはだかった。



「俺が相手だ、この悪魔野郎！！」

「…どけ。雑魚に用はない」



銀髪青年が片手を振り上げる。
そして再びあの呪文を唱えようとした時───