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「はあっ、はあっ……あ！」



あたしは木の枝につまずいて思いっきり転倒してしまった。



「痛っ…」


右膝が痛い……。



もう転倒するのは何度目だろうか…。
早く助けを…！と思えば思うほど、足がもつれてうまく走れない。



こうしてる間にもれんじさんたちが…！



あたしの脳裏に、殺されたアイちゃんとレイナちゃんの姿が浮かびあがる。



「ふっ……うっ……」



泣いてる場合じゃない！
しっかりしろ、アカツキ！！



あたしは涙をぬぐいながら、再び歩き始めた。



ガサッ！


「…っ…」



今、何か……音がした？
あたしは息を殺しながら360度、周りを見渡した。



「……」



森の中…さっきみたいにいつ魔物が出てきてもおかしくない。
あたしの心臓がドクンドクンとうるさく鳴り響く。
今ここで魔物に襲われたらおしまいだ。
あたしは何か武器になるものを探した。



そうだ…
あたし、ずっとレイナちゃんのリュックを背負ってたんだった！



リュックの中身を確認すると、中には少し大きめの石が２つ入っていた。



「なんだろ、これ…」



ガサガサッ！！


「！」



あたしは石を握りしめながら、音の方に振り返った。