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ドラクエらんど

第14章 ブラック…

「うさ公、大丈夫か?」

『……目が開けられないぴょん……』



俺は顔を両手で隠すうさ公をヒョイと持ち上げる。



「月影……」



月影は仰向けに倒れていた。
息はかろうじてしている。が、肋骨が折れているのか、呼吸するたびに苦痛な表情を浮かべていた。



さすがに担いでいくのは無理か…。



「……んじ……さ……」



苦しそうな表情をしながら、口を動かす月影。



「俺の……ことは…ほっといて…はやく…逃げ……」

「無駄な体力使うんじゃねぇ、黙ってろ」



お前がそういうこと言うのは、全てお見通しなんだよ。



何か方法はないか、俺は辺りを見回した。
すると木のそばに、リュックサックが置いてあるのが見えた。



「これは…」



リュックサックには『アイ』と名前が書かれている。



何か回復するものが入っていないかと願いながら中を覗くと、一枚の葉っぱがあった。



『それは薬草だぴょん』



見えるようになったのか、うさ公が教えてくれる。



『傷口に貼るといいぴょん』



俺は迷わず月影に使った。
傷がみるみるうちに消えていく。



「ありがとうございます…」


月影のHPが回復した。



『良かったぴょん! これでログハウスに戻れるぴょん』



うさ公が喜んで月影の足元にすり寄った。



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