ドラクエらんど
第14章 ブラック…
バキッとこん棒が折れた。
小柄男は少しよろけるが、俺の肩を掴んだ。
「…逃げるぞ!」
「…っ…」
俺は一瞬、戸惑った。
だけどここは一度退散した方がいいかもしれない。
…もう、体力が限界だった。
最後の力を振り絞り、俺と小柄男は全力で走り出す。
「うさ公……!」
前方にうさ公が立っていた。
悪魔野郎との戦いで、うさ公もまた傷だらけだった。
「うさ公、逃げるぞ!」
俺はうさ公を拾い、更にスピードをあげる。
『月影がっ…月影が……』
「…どうした!?」
微かな望みを期待して、俺は振り返った。
「!」
その光景に、目を疑った。
月影は折れたこん棒を、自分の腹に突き刺していた。
まるで自分の内を支配する悪魔に攻撃するかのように…。
そして何かを唱えていた。
悪魔祓いの真言…かもしれない。
「ああああぁぁぁぁぁっ!!」
月影が吠える。
瞬間、月影の背中が蠢いた。
メキメキメキッ……!!
天に向かって黒い大きな翼が、背中から勢いよく伸びる。
「つ、月影……」
俺の望みは打ち砕かれた。
月影はきっともう……
「立ち止まるな、走れ!!」
小柄男の叫び声でハッと我に返った。
「……ちっ……くしょ……」
拳が震える。
俺は歯を食い縛りながら、月影に背を向けた。
《逃げて…ください…》
一瞬、月影の声が聴こえたような気がした。
必ず……
必ずお前を助けにいくからな……
ブラック月影は、俺が倒してやる……!
小柄男は少しよろけるが、俺の肩を掴んだ。
「…逃げるぞ!」
「…っ…」
俺は一瞬、戸惑った。
だけどここは一度退散した方がいいかもしれない。
…もう、体力が限界だった。
最後の力を振り絞り、俺と小柄男は全力で走り出す。
「うさ公……!」
前方にうさ公が立っていた。
悪魔野郎との戦いで、うさ公もまた傷だらけだった。
「うさ公、逃げるぞ!」
俺はうさ公を拾い、更にスピードをあげる。
『月影がっ…月影が……』
「…どうした!?」
微かな望みを期待して、俺は振り返った。
「!」
その光景に、目を疑った。
月影は折れたこん棒を、自分の腹に突き刺していた。
まるで自分の内を支配する悪魔に攻撃するかのように…。
そして何かを唱えていた。
悪魔祓いの真言…かもしれない。
「ああああぁぁぁぁぁっ!!」
月影が吠える。
瞬間、月影の背中が蠢いた。
メキメキメキッ……!!
天に向かって黒い大きな翼が、背中から勢いよく伸びる。
「つ、月影……」
俺の望みは打ち砕かれた。
月影はきっともう……
「立ち止まるな、走れ!!」
小柄男の叫び声でハッと我に返った。
「……ちっ……くしょ……」
拳が震える。
俺は歯を食い縛りながら、月影に背を向けた。
《逃げて…ください…》
一瞬、月影の声が聴こえたような気がした。
必ず……
必ずお前を助けにいくからな……
ブラック月影は、俺が倒してやる……!