テキストサイズ

ドラクエらんど

第15章 ひなた王子

一ヶ月前。親父の転勤で、東京からこの田舎町に越してきた。
ちょうどオレも学校でギスギスし始めてたから好都合だった。
今度こそ静かに暮らせると思ってた…のに。



「わ、私、ひなた先輩が好きなんです!!
付き合ってください!!」

「ごめん。オレは誰も好きにならないし、誰とも付き合う気ないから」



速効断ると、告白した女は目を見開いたまま固まってしまった。



「ゆり、しっかりして!」

「ゆり~~~~」



呆然とする女をひきづっていく2人。




これで17回目。
ずっと同じ台詞を言っている。



『誰も好きにならないし、誰とも付き合わない』



一ヶ月間、クラスの連中ともまともに口聞いてないのに…。


こんな男のどこがいい?
オレの何が好きなの?


どうせ外見しか見てないくせに……。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ