
ドラクエらんど
第17章 選ばれしもの
「…世話になったな。行くぞ、うさ公」
小柄男を横目で見つつ、ドアに向かおうとすると…
「え、もう行っちゃうんですかぁ?」
あの女の声に呼び止められた。
「もうすぐ日が暮れるし、外は魔物だらけですよ? 良かったら今夜は泊まっていってください!」
どんなアバズレ女か見てやろうと振り返ると、そこには小柄で幼い顔をした少女が笑顔で立っていた。
想像と違い、面食らう。
…本当にさっきの女か?
「…らんの言うとおりだ。この辺りは夜になると魔物が集団で襲ってくる。行動するなら日中にした方がいい」
そう言いながら、小柄男は机の上にスープの入った皿を置いた。
「それに薬草は使ってないんだ。少しでも食べて体力をつけてくれ」
スープからはじゃがいもの香りがする。
『れんじ、ナナシたちに甘えるぴょん! ログハウスまで戻るのに時間かかるし、とりあえず魔物と戦う準備はした方がいいぴょん!』
「……」
"ナナシ"……小柄男の名前か。
で、あの少女が"らん"…?
俺は部屋の中を見回した。
他に人間はいないようだ。
確かに武器も回復アイテムもないまま出歩くのは自殺行為に等しい。
それにもし途中でブラック月影に会ったら、今度こそ殺されるかもしれない。
今の俺のレベルでは…。
「……わかった」
俺は渋々、椅子に腰かけた。
小柄男を横目で見つつ、ドアに向かおうとすると…
「え、もう行っちゃうんですかぁ?」
あの女の声に呼び止められた。
「もうすぐ日が暮れるし、外は魔物だらけですよ? 良かったら今夜は泊まっていってください!」
どんなアバズレ女か見てやろうと振り返ると、そこには小柄で幼い顔をした少女が笑顔で立っていた。
想像と違い、面食らう。
…本当にさっきの女か?
「…らんの言うとおりだ。この辺りは夜になると魔物が集団で襲ってくる。行動するなら日中にした方がいい」
そう言いながら、小柄男は机の上にスープの入った皿を置いた。
「それに薬草は使ってないんだ。少しでも食べて体力をつけてくれ」
スープからはじゃがいもの香りがする。
『れんじ、ナナシたちに甘えるぴょん! ログハウスまで戻るのに時間かかるし、とりあえず魔物と戦う準備はした方がいいぴょん!』
「……」
"ナナシ"……小柄男の名前か。
で、あの少女が"らん"…?
俺は部屋の中を見回した。
他に人間はいないようだ。
確かに武器も回復アイテムもないまま出歩くのは自殺行為に等しい。
それにもし途中でブラック月影に会ったら、今度こそ殺されるかもしれない。
今の俺のレベルでは…。
「……わかった」
俺は渋々、椅子に腰かけた。
