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「ここにそんなものはないと思いますよ」

「えっ…」

「あるとしたら、オレたちが持ってるこのスマホのGPS機能…これでオレたちの居場所を特定してるのかも」

「GPSか…。でもワープはどうやってさせたんだろう…」

「わかりません……てか」



そう言うとひなたくんはおもむろにあちこちの棚を調べ出した。



「なにやってんの？」

「なんかアイテムないか探す」

「あ…」



そうだ、この世界はドラクエのパクリ世界。
そういえばそらじいさんのログハウスでも、まあやさんが勝手に引き出しを調べて薬草を取ってたっけ…。



これは徹底的に調べないと損だ！！



僕はひなたくんと一緒に棚を調べた。
だけども出てきたのは……




◆うさみみバンド─ウサギの耳を型どった飾りがついているヘアバンド。


◆かしこさのたね─知力が向上する。


◆鉄のクギ─先端が尖った、鉄製の長いクギ。




「大したものはないな…」

「うさみみバンドで少しだけ防御力あがるみたいだから、ひなたくん装備しなよ。あの人たちに可愛がられるよ」

「─は？」



ひなたくんにギロッと睨まれる。
全くほんと冗談通じないんだからwww



「かしこさのたねは、誰が食べる？」



かしこさのたねは１つしかない。
こんな時、僕はいつも主人公に食べさせている。なぜなら主人公を一番強くさせたいからだ。
だけどここでは誰が主人公かわからない。だからアイテムはみんなで平等に使わなければいけないんだけど…。