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ドラクエらんど

第18章 ビッツの館 (前編) ※BLあり

俺は部屋の入り口へと向かった。



「ニガシハシナイデ~ス!」



マッチョ野郎が向きを変えて追いかけてくる。
が、月影がそれを阻止する。
その行動を見てると、二人は仲間というわけではなさそうだ。


部屋から出ると、すぐに階段らしきものがあった。
慎重に階段を上ると、暗闇が広がっていた。
俺はズボンのポケットからスマホを取り出そうとした。が、見当たらない。



「ちっ…あの部屋か…」



階段を降りようとした時、グイッと腕を引っ張られた。



「…っ!」



俺の体は強引に壁に押し付けられる。
そして顎を持ち上げられたかと思うと、ヌルリと生暖かい物が口の中に入ってきた。



「!?」



人間の……舌!?



「んんっ……!」



全力で抵抗しようとするが、なぜか体に力が入らない。
だから俺はそいつの舌を強く噛んだ。



「…ッッ!!」



そいつの力が緩む。
その隙に俺は頭突きをそいつに食らわせた。



「ぐぅ……!」



そいつは呻き声をあげて、俺から離れていく。



「ふざけた真似しやがって…!」



俺は口元を拭うと、すぐさま階段を降りようとした。



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