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ドラクエらんど

第18章 ビッツの館 (前編) ※BLあり

ガリッ


「…っ!」



突如唇に鋭い痛みが走り、俺はひなたから離れた。口の中に鉄の味が広がる。



「……ざけんな……」



怒りに満ちたひなたの瞳が、俺を捉える。



「…言いなりになってる奴に、人を守れるわけねぇよ…」


「!」


「オレは誰も信用しない…」



そう言うとひなたは服を鷲掴み、部屋を出て行った。



「……」



言いなり、か…。



ああ、その通りだ、ひなた。
だがここでの"守る"とはそういうことだ。



「はたしてその意地がいつまで持つか…」



鏡に写った俺はニヤリと微笑んだ。













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