
ドラクエらんど
第19章 ビッツの館 (後編)
「で、でも……回復しないと月影が……」
「アキラさん、どうして悪魔を回復しようとしてるんですか?」
「YUIさん…?」
冷たい目をしたYUIさんは僕の隣に来ると、月影の背中をおもいっきり足で踏みつけた。
「ぐっ…あぁ……!」
顔を歪ませて苦しそうに呻く月影。
「やめろ、YUIさんっ…!」
「なんで悪魔を庇うんですか? 私たちはこの悪魔に殺されかけたんですよ? あなたも…アキラさんも牙を向けられたではありませんか」
そう言うとYUIさんは、月影の体が仰向けになるまで腹を蹴りあげた。
「ぐううっ…!」
「やめろ!」
僕はYUIさんの右足に掴みかかった。
「離してください、アキラさん。早くこいつを殺さないと、後悔することになりますよ」
「後悔なんてしない…! もう僕はっ…月影を死なせたくないんだ! もう目の前で誰かが死ぬのは見たくないんだ!」
「……」
僕がそう言うと、YUIさんは黙ってしまった。
わかってくれた…?
僕はYUIさんの顔を見上げた。
「……ええ、そうですよ。私も大切な人が死ぬのは見たくない。幼い頃、自分の目の前で両親が魔物に殺されたのを見てからその思いは変わらなかった。だから…」
YUIさんの手元で何かが光った。
「アキラさん、どうして悪魔を回復しようとしてるんですか?」
「YUIさん…?」
冷たい目をしたYUIさんは僕の隣に来ると、月影の背中をおもいっきり足で踏みつけた。
「ぐっ…あぁ……!」
顔を歪ませて苦しそうに呻く月影。
「やめろ、YUIさんっ…!」
「なんで悪魔を庇うんですか? 私たちはこの悪魔に殺されかけたんですよ? あなたも…アキラさんも牙を向けられたではありませんか」
そう言うとYUIさんは、月影の体が仰向けになるまで腹を蹴りあげた。
「ぐううっ…!」
「やめろ!」
僕はYUIさんの右足に掴みかかった。
「離してください、アキラさん。早くこいつを殺さないと、後悔することになりますよ」
「後悔なんてしない…! もう僕はっ…月影を死なせたくないんだ! もう目の前で誰かが死ぬのは見たくないんだ!」
「……」
僕がそう言うと、YUIさんは黙ってしまった。
わかってくれた…?
僕はYUIさんの顔を見上げた。
「……ええ、そうですよ。私も大切な人が死ぬのは見たくない。幼い頃、自分の目の前で両親が魔物に殺されたのを見てからその思いは変わらなかった。だから…」
YUIさんの手元で何かが光った。
