愉快誘拐
第1章 何かの間違い
冷や汗がたらりと落ちた。
そして嫌な予感は的中する。
ソイツはあてがっていた指をそのまま穴の中に突っ込んできたのだ。
不快感と痛みに顔が歪む。
「―――っ…」
「やっぱキツイね」
なんでコイツはこんな上機嫌なんだ。
「なにが、したいんだよ…!」
言葉の通りちから力を振り絞りながら言う。
「えぇ?うーん。この場合なんていうんだろうね?調教かな?」
「な」
聞きなれない単語に目を白黒させる。
男相手に調教だなんて。
言葉をぶつけようとすると肛門に激痛がはしる。穴を押し広げるような感覚、きっと指が増やされたのだろう。
「ぃっ…?!」
「まぁセックスが分かりやすいだろうけど別に今日は気持よくしてなんて挙げないしさ?」