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愉快誘拐

第1章 何かの間違い



「一般的な家庭なら警察に創作届けが出て誘拐事件とかになりかねないだろうけど、君みたいな身寄りのない子供なんて―――」
「うるさっいっっっ!!!」

身寄りのない子供。
そのとおり俺には身寄りはない。
最低限の人権侵害されない程度の生活はあの施設で出来ている。
が、しかしそれ以上は望んではいけない。

そんな所で家出する施設の奴らは幾人もいた。
そういう奴らへの施設員の対処は意外とあっさりとしたもので。きっと相次ぐ家出にちゃんと対処するのも馬鹿馬鹿しくなったのだろう。



そう思うと…。


俺はここから逃げれないのか…?






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