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愉快誘拐

第1章 何かの間違い



しばしの沈黙に息がつまりそうになる。


「君は顔の割に口が悪いんだね」
なんて拍子抜けなこといいやがる。

顔の割にっていうのはこの女顔のせいだろう。幼い頃こそは目が大きく、宇宙人みたいだと言われてきていたが今ではクラスの女子に羨まれるほどの整い方はしている。
しかし根から男だ。学校では口は悪いし、直ぐに手を出す。そんなんなのでホモ野郎にめを付けられたことはない。


「アンタ…」

「なんだっけ?警察?とか言ってるけどここから出れると思ってるの?」

もう一喝しようとしたとき全身の血の気がひくようなことを言ってのけてきた。


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