秘密の兄妹
第1章 冷たいお兄ちゃん
家に到着すると、買い物袋をキッチンに置いて、俺は2階に上がる。
「あっ!お兄ちゃん、荷物持ってくれてありがてう。やっぱり男の人は力あるね。すごく助かったよ。」
「…………。」
俺は何も答えず自分の部屋に入った。
部屋に入ると、俺はベットの上に倒れ込んだ。
……【男の人】とか言うなよ…勘違いしそうになる……。
はあ…この生活つらい。
……紫織を【妹】じゃなくて【女】として意識し始めたのは紫織が小学6年になった時だった。
小6の秋頃に紫織が初潮をむかえた。
その時すでに父さんも母さんもほとんど家にいなくて、保健室の先生に連れられて泣きながら紫織が家に帰ってきた。
俺は中学2年でかなり多感な年だったし、少しずつ子供から大人になっていく紫織の扱いに正直、戸惑い始めていた。
生理になってから、身体はしだいに女らしくなっていき、胸の膨らみも大きくなっていって、紫織が中1の頃には…もう紫織をまともに見れなくなった。
紫織が入ったあとの風呂に入るのもしんどい……
このお湯に紫織が浸かってるのか…とか思ってしまう自分がものすごい汚い人間に思えた。
今、紫織の身体はどうなってるんだろう……。
考えたくないのに考えてしまう。
どんどん綺麗になっていく紫織に惹かれている自分が怖い。
紫織が中1になって、紫織と話さなくなってから、俺は一人で毎晩のように紫織を想像しながらオナをするようになった。
隣の部屋に紫織がいると思うとよけい興奮した。
毎晩、俺のオカズになっているのに…何も知らずに純粋に俺のことを慕っていて、
その鈍感さが可愛くもあり、憎たらしくも思えた。
今は欲望を抑えるので必死だ。
紫織はそのうち誰かに抱かれるんだろうか……
たぶん、まだ紫織は男を知らない。紫織は顔に出やすいから、そういうことがあったら俺はすぐに気づく。
……嫌だ…
他の男に紫織が女にされていく姿なんて、想像もしたくない……。
…春樹のことボコボコにしてやりたい……。
二度と紫織に近づくなって言いたい。
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